今月の特集   札幌の住まいと暮らしの情報誌「Sun Clover」vol.38

次なる流行に備えよう「夏も継続!感染対策」

 新型コロナウイルス感染症(COVID -19)の流行による非常事態宣言。解除後も各地で散発的な感染は続いており、また大きな流行が発生する可能性もあります。また、秋から冬にかけては季節性のインフルエンザと並行して流行し、第一波以上に医療現場の混乱が生じる恐れも。一人ひとりが自分にできる予防をすることは、感染爆発や医療のひっ迫を防ぎ、誰かの命を救うことにもなります。夏も引き続き感染対策を継続していきましょう。
※掲載の情報は6月初旬のものです。

夏も継続!感染対策

 coronavirus disease 2019(2019年に発生した新型コロナウイルス感染症)の略語です。WHO(世界保健機構)により2020年2月に命名され、以後、全世界で共通の感染症名となっています。コヴィッドナインティーンと読みます。

感染対策は基本の徹底が大切

 新型コロナウイルスは感染しても症状が出ない無症状の感染者もいます。ウイルスと接触する可能性は市中どこにでもあると考え、基本の感染予防をしっかり行いましょう。

1. 手洗い手指の消毒

石けんで手を洗うか、アルコールで消毒を
洗い残しに注意

親指や指の間、指先、手首などは洗い残しが
多い場所。手洗いの歌などを活用して毎回同
じ手順でしっかり洗うと洗い残しを防げます

 新型コロナウイルスは、エンベロープという油膜で表面が覆われています。手に油がついたとき石けんやハンドソープを使って洗うとスッキリするのと同じように、ウイルスも石けんやハンドソープで洗い流すことで、目や鼻、口からウイルスが体内に取り込まれる感染リスクを減らせます。「出勤時」「帰宅時」「トイレの後」「炊事や食事の前」の手洗いが効果的です。

 また、アルコールはウイルスの表面の油膜を壊すことで感染力を低下させます。手指の消毒用アルコール(※)による消毒も感染リスクを低減します。
※ 北里大学の調査ではアルコール成分が概ね50%以上含まれるものを推奨。

2. マスク

マスクで飛沫拡散を防ぎ、熱中症にも注意を
はずすときは距離を取る

厚生労働省は「屋外で人と2メートル以上の
距離が取れる場所でマスクをはずす」「マスク
着用時は強い負荷がかかる作業や運動を避け
る」などの熱中症予防を呼びかけています

 新型コロナウイルスは、感染しても無症状の人が多くいること、症状が出る2日前から他人を感染させるリスクがあることがわかっています。

 咳や発熱などの症状がなくても会話の際にはマスクを着用して自分の飛沫(咳やくしゃみ、会話の際に飛ぶ唾液など)が飛ぶことを防ぎ、同時に、相手の飛沫が顔周りに飛んでウイルスを取り込むリスクを減らしましょう。

 ただし、気温や湿度が高い夏はマスクの着用による熱中症にも注意が必要です。状況に応じてマスクをはずし適切な水分補給を行うなど、熱中症対策も忘れずに。

3. 密回避

密閉、密集、密接すると、感染リスクが高まる
正面はなるべく避ける

向かい合って会話しながらの食事は感染リス
ク大。友人や同僚との食事は、横並びや斜め
に座り、会話を控えめにすることが厚生労働
省の新しい生活様式で提言されています

 「密閉・密集・密接」の3条件が重なった場所で多くの集団感染が発生しているため、「3密」を避ける感染対策は世の中の常識になってきましたが、屋外であっても「密集」「密接」をそれぞれ避けると効果的です。

 外では他人との距離(ソーシャルディスタンス)を2メートル程度とり、大勢の人が集まる場所へ行くことは控えます。

 外食や買い物は換気や客同士の距離を保つ工夫がされているお店を選び、なるべく混み合う時間を避け、非接触で支払える電子マネー、宅配やネットスーパーの「置き配」なども活用しましょう。

スペイン風邪の流行からの教訓

約100年前のパンデミック「スペイン風邪」。収束まで約2年の間に3回の大流行があり、第二波、第三波と致死率が上昇、若く壮健な世代の死亡率も高かったという記録も。
参考文献:『日本を襲ったスペイン・インフルエンザ-人類とウイルスの第一次戦争』(藤原書店)、『櫂』(新潮文庫)

流行収束との油断から軍艦の9割超が罹患!

 スペイン風邪の流行は第一次世界大戦の真っ只中。日本の軍艦「矢矧(やはぎ)」は2年にも及ぶ長い航海を終えて帰国目前、寄港したシンガポールにてスペイン風邪の流行は収束との情報から出発前に4時間のみ上陸が許されました。すると、その2日後から乗組員が次々に発熱。乗組員469名のうち9割以上がスペイン風邪に罹患し、死者48名の大惨事となりました。

 感染症の流行が下火の時期でもウイルスはどこかに潜んでいることを忘れず、適度な警戒感を持ち続けましょう。「矢矧」では高温多湿の密閉空間で投炭する機関部での被害が特に大きく、艦の航行にも影響が出る事態に。とにかく「密」は避けましょう。

小説に描かれたスペイン風邪禍の困窮

小説に描かれたスペイン風邪禍の困窮  故・宮尾登美子さんが両親を描いた小説『櫂』には、スペイン風邪流行時の高知市内の様子が描かれています。流行性感冒(はやりかぜ)と呼ばれ、「ぽつりと出始めたら一両日中には町中に拡大」「往診を請うも2日先」「町中回っても米が買えない」など、コロナ禍での混乱にも実によく似ています。買い占めはもちろん過度な買いだめもよくありませんが、食料品や日用品は多少の予備を持つ習慣があれば安心です。当時は妊婦さんの罹患が多くこの年の出産数は激減し、のちに小学校入学の折には児童数が例年の半分以下とのくだりも。町内会長が風邪退治のお札を配るエピソードは「アマビエブーム」に通じるものがありそうです。

給付金を狙う詐欺に気をつけて

 自治体職員を装い「給付金を代理申請します」と自宅を訪れ、申請に必要と偽り銀行のキャッシュカードの情報を得たり暗証番号を聞き出したりする詐欺が発生しています。また、架空の申請書を書かせて個人情報を盗む手口も。充分に注意しましょう。

テイクアウトは早めに食べる

 飲食店のテイクアウトが盛況ですが、高温多湿の夏は食中毒のリスクも。長時間の持ち歩きは避け、購入後はなるべく早く帰宅し、すぐに食べましょう。

家庭内感染にも備えましょう

 体調が悪いときは別室で過ごす、食事時間をずらすなどで家庭内の感染リスクを減らしましょう。一人ずつ個別の皿に盛りつける定食風の食事スタイルも推奨されています。

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