EY ヨ「ドッカイドー/・海・」提供:札幌国際芸術祭実行委員会
Sun Clover Gallery 北海道のアーティストたち
小松 寿里 札幌国際芸術祭2017「ドキュメント」

大友良英+青山泰知+伊藤隆之
「(with)without records」(手前)、
松井紫朗「climbing time/falling time」(奥)
提供:札幌国際芸術祭実行委員会
では、私の作品は何かというと、「この写真そのもの」です。
混乱された方も多いかと思いますが、改めて自己紹介させていただくと、私は「現代アート」を被写体に撮り続けている写真家です。私のとって現代アートと向き合うことは、例えば息を呑むような風景と対峙したときと同じような感覚で、突然目の前に立ち上がってきては私を飲み込み、程なく蜃気楼のごとく跡形もなく消えてしまうものと感じています。
また、同時に作家の創り出した胎内に赤ちゃんになって入り込んだような感覚でもあります。
私はこの代え難い特別な時間と空間の断片を写真に封じ込めたくてシャッターを切り続けています。
そして、缶詰のように写真に封じ込めたものを通して誰かの心のどこかしらが、ほんの少し震えたなら何より嬉しいのです。
小松 寿里(Yoshisato Komaki)
写真家。1970年、札幌生まれ。1995年、集英社スタジオにスタジオマンとして入社、写真技術を学んだのち1999年よりフリーカメラマンとして横浜を拠点に活動を開始する。2005年より拠点を故郷である北海道に移し、コマーシャルフォトで活動を続けながら、近年はライフワークとして現代アートのドキュメント撮影に注力し、札幌国際芸術祭をはじめとした美術展や文化イベントの記録撮影を多数手がける。現在、小樽市銭函在住。
主な出版物
榎忠ライブドキュメント in サッポロ 2008(札幌宮の森美術館)、Born in HOKKAIDO 〜大地に実る、人とアート〜 図録(北海道近代美術館)、FIX MIX MAXI 現代アートのフロンライン[最前線]図録(FIX MIX MAXI 実行委員会)、札幌国際芸術祭2017開催報告書(札幌国際芸術祭実行委員会)