サンクローバー vol.38|ろき通信|小野寺燃料株式会社

vol.75 pater(ぺーたー)の制作現場

▲ 「catsforest」2020

ろき通信 vol.75 pater(ぺーたー)の制作現場

 paterさんとは知り合って10年以上になります。筆者が美術館に勤めていた頃にショップで作品を取り扱わせていただいたのが最初です。優しい人柄が作品にも滲み出ている彼は、デザインの仕事をしながら活動されているせいか、そのスタンスや活動の場も広く作品の表現方法もさまざまです。

さまざまな表情をみせてくれる

 paterさんは展示やさまざまなイベントへ参加しており、雑貨店やヴィンテージショップなどでも作品の取り扱いがあります。またカレンダーやショップカードなど、いろいろな場面で作品を目にすることができます。

 イベントで似顔絵を描くこともあります。どれも色使いや切り取り方が独特で、自分が作品になるという特別な体験と宝物が手元に残るので、ぜひ体験していただきたいです。長く続けているので、もしかすると何百人では済まない人数を描いているかもしれません。

 彼の絵の力に背中を押されたことがあります。それは2019年、オーストラリアで森林火災が起きたときでした。ニュースを見るたび悲しい気持ちになっていましたが、彼は被害に苦しむ人や動物に向けてエールを送るような絵を描き公開しました。自分ができることで、すぐにメッセージを発信したその行動に、胸が熱くなりました。

pater(ぺーたー)  これまでもたびたび、展示や参加イベントで見る作品に心動かされることがありました。何とも言えない表情の猫の絵に魅了されたり、小振りなサイズなのに力強さを感じる描写の作品を手にしたりと、自宅には小作品ですが彼の作品も増えています。以前、展示会場で狙っ ていた作品が先に購入されてしまい悔しい思いをしましたが、作品集という本の形で作品を楽しむことができたので本当にありがたかったです。

 ある個展では平面作品と立体作品で構成されていました。そのときの立体作品の大きな存在感に圧倒されました。形や素材、作品に宿る少し間の抜けた雰囲気、一方で緊張感もあったりと、さまざまな表情を見せてくれます。もちろんたくさんの準備や計算があると思うのですが、なぜか鑑賞者をリラックスさせてくれるのです。新型コロナウイルスの影響もあって、どの作家も作品の見せ方を考えるようになったと思います。好きなものを楽しめる生活を諦めず、心を潤わすことができるように、これからも作家活動やお店等を応援したいと思っています。次の準備を進めているさまざまな方へ感謝とエールを送りたいです。

pater(ぺーたー)/ペインター

札幌在住。フライヤー、パッケージ、ロゴ等のイラストレーションをはじめ似顔絵やライブペイントなどのパフォーマンスも行う。道内を 中心に個展や企画展などに多数参加。2020年9月GALLERY PECORANERA(札幌)にて3年ぶりの個展を予定。
instagram → @paterrabit

写真:作家提供  文:菅原由香
※「ろき通信」は小野寺燃料が情報誌で10年以上継続しているアートレポートです。
北海道出身や札幌拠点で活動する現代アートの作家たちをご紹介しています。

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