小野寺燃料

札幌の住まいと暮らしの情報誌「Sun Clover」vol.12
~ろき通信 vol.51~

いそのけいの制作現場

 いそのさんの描く女の子のイラストは、涼しい顔が印象的。彼女の好きなものに対する愛情で溢れていています。そのせいでしょうか、涼しい顔をしていても、楽しそうな雰囲気が感じ取れます。他にもたくさんのモチーフが登場しますが、お澄ましして行儀がいいのに、なぜかどれも楽しそうなのです。そんな気になる雰囲気の絵を描くいそのさんに、お話を聞かせていただきました。

まるで〝絵で描くエッセイ〟のよう 素直さがそのまま作品に出る作家

 いそのさんは紙とペンさえあればどこでも絵を描きます。それは小さな頃から変わらず、いつも絵を描く環境が側にありました。絵を描くことが好きなお母さんの影響で、彼女の生活にもそれが溶け込んでいたのです。小学校時代に絵画コンクールで賞や賞品をもらい、お父さんに「稼いでるな」なんて言われたエピソードも。絵を描くことが、より楽しく、好きになっていきました。  高校ではテニス部に所属。文武両道を掲げていた学校で、部活と勉強の両立をし、時間がない中でも欲しいものや、したいことばかりを描いていました。でも、特に誰かに見せるために描いていたわけではなかった。この時期の影響が、今の彼女の作品からも感じ取ることができます。
 その後大学に入学し、メディアデザインコースに進みます。学校以外でも活発に好きなものと関わり、外からもイラストを頼まれるようになります。好きな音楽との関わりが多く、またブックフェスティバルに参加したことでさらに活躍の場が広がっていきました。
 素直に生活を楽しみ、好きなものに心躍らせ、それらの影響がそのまま絵に出る作家さんです。絵の清潔感も、彼女の素直さから出ていて、それはまるで〝絵で描くエッセイ〟のよう。あまりに素直なため、自分自身も作品がどこに向いているのか捉えきれていないところが、また魅力。筆者がインタビューしたいという気持ちになったのも、情熱的というより、平熱で日常を愛おしく思いながらも、好きなものを大切にする丁寧な姿勢に惹かれたからです。彼女の作品の楽しさに誘われて、つい誰かと手を繋ぎたくなります。
 今日もいそのさんは楽しそうに絵を描いているはず。次の作品がどのような形で発表されるかとても楽しみです。

いその けい/イラストレーター

1989年 北海道帯広市生まれ
2012年 札幌市立大学デザイン学部メディアデザインコース卒業
個展
2012年  「Rolled Cake」/Gallery EN(札幌)
2013年  「ふとんの森、ねむりの踊り場」/salon cojica(札幌)
その他の活動
“エクレア山うさぎ”としてプラ板ブローチ、ZINE(手作りの冊子)などの制作、販売。
“トトノワールズ”というユニットとして、長靴をはいたえりっくと共に活動。
作家ホームページ
  http://flavors.me/isonokei

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