小野寺燃料

札幌の住まいと暮らしの情報誌「Sun Clover」vol.32
医療ジャーナリスト・松井宏夫の なぜなに病院ふむふむ医療【第21回】

クリニカル・オーディット

病院を評価する機関などは あるのでしょうか?


 病院の品質を監査することをクリニカル・オーディット(臨床監査)といいます。たとえば自動車などでも、部品に不良や欠陥がないかなど定期的に品質監査が行われますが、その医療業界版というわけです。

 その1つが、日本医療機能評価機構による病院機能評価事業です。中立的に病院を審査するもので、病院側が申請し、審査料を支払って行われます。審査は、サーベイヤー(評価調査者)と呼ばれる人たちが書面と訪問によって実施します。

 サーベイヤーは病院の院長や看護部長、事務部長などの経験者で、病院に関するさまざまな知識を持っており、中立性と公平性を保持して審査に臨みます。

 評価項目は、病院の理念や基本方針から、病院管理者・幹部のリーダーシップと計画的な運営、病院組織の運営、情報管理機能、医療サービスの質改善への取り組みなど、さまざま。

 そして審査の結果、一定水準をクリアした病院は認定病院となり、認定証が発行されます。水準以下の病院は条件付認定や認定留保となります。

 この審査を受けることで、病院側は現状の客観的な把握、改善のきっかけづくり、具体的な目標設定、職員の自覚と改善意欲の醸成などのメリットがあります。

 ですがもちろん、「認定されたら終わり」ではありません。評価の有効期限は5年で、更新の申請もできます。審査では改善目標の継続的な取り組みも評価対象となります。

 2018年11月時点で、認定病院数は2189件。認定病院は日本医療機能評価機構のホームページで検索することができ、また病院個々のホームページに認定病院であることを明記しているところも多くあります。

 このように、内部や患者だけではわからない優位点や課題を第三者の目によって明らかにすることが、安全・安心で、信頼と納得の得られる質の高い医療サービスを提供することにつながっていきます。



松井 宏夫 (まつい・ひろお) 1974年、中央大学卒業。日本ドキュメント・フィルム助監督、週刊サンケイ記者を経てフリージャーナリストに。1991年『名医名鑑』を日本工業新聞社から出版。名医本のパイオニアであるとともに、最先端医療など医療全般をわかりやすく解説。テレビの健康番組『みんなの家庭の医学』の監修、ラジオ、新聞、週刊誌、講演などで幅広く活躍している。日本医学ジャーナリスト協会副会長、東邦大学医学部客員教授。2014年10月よりTBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』内の「日本全国8時です」(毎月曜8:00~)に出演、病気や健康について親しみやすく解説している。

病院・医療については、松井宏夫監修の書籍『最新 病院のすべて 気になる医療業界をまるごと図解』(学研)でもっと詳しく!

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