小野寺燃料

札幌の住まいと暮らしの情報誌「Sun Clover」vol.25
なぜなに病院ふむふむ医療【第14回】

セカンドオピニオンを 受けても大丈夫?

かかりつけの病院で診てもらっていますが、違う診断や治療の方法があるのでは、と思っています。でも、主治医に申し訳なくて言い出せません……。


 セカンドオピニオンとは、主治医以外の専門医に意見を聞くことができるしくみです。主治医から病名や治療の選択肢について説明され、その内容を十分に理解したとしても、ほかの医師ならどう診断するか、違う治療法があるのではないか。そう思う患者はたくさんいます。とくにがんや心臓病、神経難病といった命にかかわる重大な病気の場合は、後悔しない選択をしたいというニーズが高まります。日々、新薬や新技術が開発されていますから、そういった要望は当然のことです。

 診断や治療方法に疑問や不安があったり、納得できない場合は、セカンドオピニオンを受けたいことを主治医に伝えます。主治医は、紹介状とこれまでの検査結果や画像などを提供することで、診療情報の提供料を診療報酬として受け取ることができます。一方、セカンドオピニオンを提供する側の医師は、健康保険料の適用外で自由に価格設定をすることができます。

 セカンドオピニオンの目的は、主治医の変更や転院ではありません。別の医師の意見を聞いて、治療方針の検討材料にすることです。そのため、第2の医師の説明は一度持ち帰り、主治医ともう一度話し合います。

 ですから、医師の説明を聞くだけでなく、患者がそれを十分に理解し、治療のメリットとデメリットを確認したうえで判断することも重要なのです。

 もちろん、セカンドオピニオンを利用せず、新たに医療機関にかかることもできます。しかし初診になるため、診断材料がなく、すでに受けた検査から始めなければならなかったり、検査結果を待つ間に病状が変化することも起こり得ます。患者自身に身体的・精神的な負担がかかるうえ、費用もかさんでしまいます。

 アメリカではセカンドオピニオンが定着していますが、日本では「主治医の気分を害するのでは」と心配し、言い出せない人もいます。しかし、遠慮せずに主治医に伝えることが、自分の身体を守ることにつながるのです。



松井 宏夫 (まつい・ひろお) 1974年、中央大学卒業。日本ドキュメント・フィルム助監督、週刊サンケイ記者を経てフリージャーナリストに。1991年『名医名鑑』を日本工業新聞社から出版。名医本のパイオニアであるとともに、最先端医療など医療全般をわかりやすく解説。テレビの健康番組『みんなの家庭の医学』の監修、ラジオ、新聞、週刊誌、講演などで幅広く活躍している。日本医学ジャーナリスト協会副会長、東邦大学医学部客員教授。2014年10月よりTBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』内の「日本全国8時です」(毎月曜8:00~)に出演、病気や健康について親しみやすく解説している。

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