小野寺燃料

札幌の住まいと暮らしの情報誌「Sun Clover」vol.33
~暮らしにまつわるエトセトラ 28~

新・ブラウン管の向こう側

 日本でテレビ放送が始まったのは1953年2月1日のこと。NHKが開局記念特番として、舞台劇『義経千本桜 道行初音旅』を中継しました。

 1950年代、白黒テレビは洗濯機、冷蔵庫とともに〝三種の神器〟に数えられました。1960年代になると、カラーテレビ、クーラー、カー(自家用車)が〝新・三種の神器〟と呼ばれるようになります。白黒にしてもカラーにしても、新しい生活の象徴として、テレビがいかに根強かったかがわかります。

 半世紀近く、私たちのお茶の間に鎮座していたブラウン管テレビでしたが、2003年に地上デジタルテレビ放送が開始されたことに伴い、薄型テレビが普及し始めます。映りが悪いときは叩いて直すとか、奥行きがあるため木彫りの熊やこけしが置けるとかいった〝ブラウン管あるある〟も、いまは昔の話。遠い国だったり、憧れのスターの存在を〝ブラウン管の向こう側〟などと言うこともなくなりました。

 ところで、ブラウン管という名称は、発明したドイツの発明家フェルディナント・ブラウンに由来します。そして「管」は英語で言うと「tube(チューブ)」。実は、オンライン動画共有サービス「YouTube(ユーチューブ)」は、ブラウン管という意味があるのです。

 近年、スマホやインターネット、SNSの普及により若者のテレビ離れが言われています。そして、2016年にある小学校で調査した4年生男子の「将来の夢ランキング」では、サッカー選手、医者に続いてユーチューバー(YouTube上で自作の動画を投稿し、広告収入を得る人や集団)が3位にランクインしたことも大きな話題になりました。〝ブラウン管の向こう側〟ならぬ〝YouTubeの向こう側〟に憧れる時代となったのかもしれません。

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