健康さっぽろ21(第二次)
【36】罹患数ががんのうちトップ 40代以上はすすんで大腸がん検診を
大腸は、食べ物の最後の通り道です。小腸に続いて右下腹部から始まり、おなかの中をぐるりと大きく回って、肛門につながります。近年は、大腸がんの罹患数は年々増加の傾向にあります。喫煙・肥満・飲酒により大腸がん発生の危険性が高まりますので、検診により、早期発見することが重要です。
大腸とはどんな臓器?
大腸の長さは1.5〜2mほどの臓器で、主な役割は、水分を吸収することです。大腸には栄養素の消化吸収作用はほとんどありません。小腸で消化吸収された食物の残りは、大腸で水分を吸い取られ、肛門に至るまでにだんだんと固形の便になっていきます。大腸での水分の吸収が不十分だと、軟便になったり、下痢を起こしたりします。
初期の大腸がんの場合、ほとんどが無症状ですが、進行すると便に血が混じることがあります。痔と勘違いして放置することがないよう、早めに受診することが大切です。
大腸がんに関する統計
がん罹患数のうち、男女合わせた数でみると、大腸がんが最多です。診断された数は2019年で約15万5,625例。このうち、男性は87,872例、女性は67,753 例でした。
大腸がんの原因と予防とは
大腸がんの発生は、生活習慣と関わりがあるとされています。喫煙、飲酒、肥満により大腸がんが発生する危険性が高まります。女性では、加工肉(ベーコン、ハム、ソーセージ等)や赤肉の摂取により大腸がんが発生する危険性が高くなる可能性があるといわれています。
また、運動は大腸がんの予防に効果的であることがほぼ確実であるといわれています。食物繊維やカルシウムの摂取も大腸がんの予防に効果的である可能性があるとされています。
2日分の便を検査する検診
大腸がん検診の内容は、問診と便の検査です。便の検査では、大腸がんやポリープなどによる見えない出血(潜血)が便に混じっていないかを調べます。通常、便潜血は微量で目には見えません。また、がんからの出血は間欠的である(出血する時もあればしない時もある)ため、2 日分の便を採取します。
札幌市では、職場等で大腸がん検診を受診する機会がない40歳以上の方を対象に、札幌市大腸がん検診を実施しています。
資料出典:国立研究開発法人国立がん研究センター
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