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札幌の住まいと暮らしの情報誌「Sun Clover」vol.42

スイングJAZZ

 それはラジオから流れて来た。当時(1970年頃)、洋楽と言えば、映画音楽の「シャレード」や「雨に濡れても」、「白い恋人たち」などメランコリックで少し儚げな音楽が多かった気がする。時代はベトナム戦争、国内では学生運動が大きく取り上げられていた。先の見えないもどかしさが音楽にも表れていたのかもしれない。

 そんな時にラジオからとてつもない元気の良い音楽が流れて来た。数年して、それがジャズである事が分かった。その曲とは、サド・ジョーンズ~メル・ルイス・ジャズオーケストラの「セントラル・パーク・ノース」だった。いろいろなジャズがあるが、ジャズを聴く楽しみの一つは、身体が自然に反応してスイングする事でないだろうか。特にライブ盤は、スイングが聴いている側に伝わり、その一体感が堪らない。ビッグバンドの代表と言えば、グレーン・ミラーやデューク・エリントン、ベニ―・グッドマンなどあるが、カウント・ベイシー・オーケストラは聴いていて元気が貰える。

『Basie is Back』
COUNT BASIE ORCHESTRA

 今回紹介したいアルバムは、サド・ジョーンズも在籍していたカウント・ベイシー・オーケストラの「Basie is Back」だ。このアルバムは、カウント・ベイシー・オーケストラ結成70周年記念ライブであり、ベイシーから “スウィフティー” のニックネームを授けられた、一関のジャズ喫茶「ベイシー」の店主、菅原氏とプロデューサーの伊藤 “88” 八十八氏によって実現した。創始者のカウント・ベイシーは1984 年に他界しているが、バンドの創始者の音楽的精神が名前と共に引き継がれている珍しいバンドだ。

 このアルバムは仙台でのライブレコーディングで、選曲なども菅原氏の要求に応じて実現した最高のベイシーサウンドになっている。最初の曲「コーナーポケット」は1955年にフレディ・グリーンが作曲して、マンハッタントランスファーが歌詞付きで歌って有名になった楽しい曲だ。「セグエインC」はブラスサウンドとドラムのピッタリなタイミングが堪らない。「ワーリーバード」は、ブッチ・マイルスのドラムソロがダイナミックで、音量をつい上げてしまう。そして「ジャンピンアットザウッドサイド」はノリノリのスイングジャズで身体が反応してくる。ベイシーのマスター菅原氏と思われる掛け声が入っていて、熱の入りようが伝わってくる。今宵は、ビッグバンドのスイングするジャズを肴に、冷えた旨い日本酒でも呑んで家で楽しんで下さい。

Mr. Vee Jay より

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