リニューアルされた菊水円形歩道橋は渡るだけでも楽しい
駅から散歩
地下鉄東西線 菊水駅
地名はお公家様のお名前から
地下鉄東西線の琴似駅・白石駅間開業に伴い、1976年に設置された菊水駅。菊水の地名は、幕末に生まれ明治初めに活躍した菊亭脩季(きくてい・ゆきすえ/ながすえ)に由来しています。脩季はこの地でホップの栽培を試みたそうです。
菊亭家は藤原北家の流れをくむ鎌倉末期からの名門貴族。脩1878年に開拓使となり札幌育種場に勤務。当時の上白石村に土地を貸与され、家を建てホップ園を作りました。その頃開拓使はビール製造を始めていましたが、ホップの栽培はうまくいかなかったようです。しかし、菊亭家の農園があったことは地元で長く語り継がれたようです。1954年にこの地域の旧白石村全体が札幌市と合併することになった際に字名の整理・統合が必要になり、菊亭の「菊」に豊平川の「水」を合わせた「菊水」という地名が生まれました。
実はこの菊水駅の周辺は、昔は遊郭があったのです。開拓使の時代にすすき野にあった遊郭は、1918年にこちらに移転します。この時、遊郭の一角にあった神社も一緒に移転し、白石稲荷神社となります。1970年に、稲荷神社のご神体を返還し現在の菊水神社となりました。
お公家様と遊郭、ちょっと不思議な歴史ですね。
地下鉄東西線 菊水駅 周辺地図


(散歩コース取材・イラスト/青い海)
この地区をご紹介する後藤です
菊水駅付近には豊平川があり、ランニングコースや公園などリフレッシュできる環境が整っていますが、街にも近いため飲食店も豊富です。なかでも、麺やおざわはメディアに取り上げられており好評です。テーブル席もあるのでお子様連れでもOKです。駅から近いので手軽に訪れてみてはいかがでしょうか。