サンクローバー vol.49|健康と平和|小野寺燃料株式会社

札幌の住まいと暮らしの情報誌「Sun Clover 健康と平和」

健康と平和~巷の健康法を調べてみる~
【第38回】 別れの一本杉

 3か月に一度の検査を受けに、朝早くから病院に行った。採血があるので朝飯は食えない。血を採った後1時間近く待って診察を受ける。厚生労働省の調査によると、外来患者の多くは、待ち時間「30分未満」、診察時間「3分〜10分未満」だそうだ。

 高コレステロールだの血糖値だの尿酸値だの血圧だの、各種成人病関係の診察をしてくれるのは感じのいい女医で、サザエさんのタラちゃんのような声をしている。順番を待ちながら、♬あの子はいくつ。とうに四十はよう〜過ぎたろに♬と頭の中で春日八郎になっていると番号を呼ばれた。

 「お変わりありませんか」とタラちゃんの声で聞かれ「はい、特段ありません」と元気に答えると「実は私、今月でこの病院を辞めますので、次回は別の先生になります」と。急なことなので慌ててしまい「そ、そうですか。あ、いろいろ、あ、ありがとうございました」と話を打ち切る文脈で話してしまった。その後はいつものように診察。血液検査の数値などを説明されたが、動揺して聞こえていない。

 この先生が担当になって7、8年が経つ。3か月に一度だから年4回で30回ぐらい会ったことになる。せっかちな自分が毎回1時間近く待たされて、それでも文句を言えない相手は、この女医と妻だけである。世話になった人の退職や離任であれば、いつもなら「御礼にお食事でも」と言うのだが、それほどの距離感ではないし、他に何か悪いところがある人間と思われたくないので誘わなかった。

 一通り診察が終わり「では、次の先生にも引継ぎをしておきます。それで中川さん、とにかく痩せないと。このままだとダメですよ」。「は、はい」。

 昔、フラれた女の子に最後に何か言われた時も、こんな気分だったな。

 病院を出てトボトボ歩く。でも腹減ったな。朝食抜きだったもんな、とフラフラとコンビニに入り、たまごサンドとコロッケパンと牛乳を買って、イートインコーナーで一気に食べた。♬食べた食べた。こらえきれずに食べたっけ♬

肥満と大腸がんリスク

 日本人のがん罹患数第1位は大腸がん。その原因としては、加齢、飲酒、喫煙、そして肥満や運動不足があげられています。肥満は万病のモト。なんと、がんのリスクも高めるのです。
 肥満かどうかは体脂肪量(体脂肪の重さ)で決まります。体脂肪量をはかる簡単な方法はBMIの計測で、「体重(㎏)÷{身長(m)× 身長(m)}」で計算できます。この数値が25を超えると、それ以下の人に比べて大腸がんの罹患率が高まるという研究結果が出ているのです。つまり、肥満予防は大腸がん予防の一つだとも言えるわけです。

中川順一

諏訪書房代表、ライター。1960年生まれのメタボ中年。

※このコラムは特定の健康法やダイエットを推奨あるいは否定するものではありません。

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