サンクローバー vol.46|健康と平和|小野寺燃料株式会社

札幌の住まいと暮らしの情報誌「Sun Clover 健康と平和」

健康と平和~巷の健康法を調べてみる~
【第35回】 親ロカボ派

 ご飯に美味しい載せモノが充実している食事は、まさに至福の時だ。生たらこ、イカの塩辛、海苔の佃煮、食べるラー油……。この幸せを長く感じているための方法は2つある。1つは載せモノを置いたご飯の部分を箸で少しずつ口に運び、1膳のご飯をゆっくり時間をかけて味わう。もう1つの方法は、載せモノとご飯を大胆にかっ込み、幾度もお代わりをする。前者は池波正太郎の小説あたりに出てくる節度や嗜みを知った老剣豪の所作であり、後者は稽古帰りの剣道部員の所業である。

 部活から帰った中学生のようにご飯をかっこんでいると、なぜそのように、親の仇のようにして一気にたくさん食べるのかと妻に問われて思い出した。死んだ親父の仇は糖尿病だった。このままでは自分も返り討ちにあう。反省し3膳目は控えた。だが翌朝、卵かけご飯を数秒で流し込んでいた。それを見た妻が、ロカボ炊飯器を買いたいと言った。この人は動詞に「たい」をつけた場合の用法を知らないので、それは希望や相談ではなく、通告である。

 なんだそれはと聞くと、お米はそのままで美味しく糖質を最大45%カットできる炊飯器だという。そんなことができるのかと問うと「できる!」と妻はメーカーの開発担当者よりも自信を持って断言するが、なぜそうできるのかの説明はしなかった。

 そもそも白ご飯の美味しさの根源は糖質ではないのか。それを奪われて、なんの白米であろう。白米大好きゴハンスキーとしては徹底抗戦をすべきところだ。明日は強力な載せモノ・納豆が茨城から届く予定だ。しかし交戦すれば事態が長引くのは必至である。

 1人で苦悩していたが翌日、宣戦布告なしにロカボ炊飯器が届いた。妻がトリセツを読みながら炊いたロカボ飯は、別に普通のご飯だ。水戸NATOとの共存の道がないわけでもない。

 健康と平和の日々を希求すべくロカボ派の要求を呑み、いつも通り2膳。糖質を45%カットしたので、食後にうさぎやのどら焼きをありがたくいただいた。

ロカボとは

 肥満や糖尿病の治療を目的として、糖質を含む炭水化物の摂取比率や摂取量を制限する食事療法が低炭水化物ダイエット=ローカーボ。これに対して「ロカボ」は、「どれを食べてもいい、でも工夫をしなさい」、つまり糖質の量だけ気にしていればおなかいっぱい食べてもいいという考え方。糖質を多く含む白米が主食の日本人は、どうしても糖質摂取量が増えがち。糖質は大切な栄養素ですが、血糖値を上げる原因でもあります。ロカボ炊飯器は、炊飯時に発生したでんぷんを落とすので、同じ量を食べても糖質がカットできるのです。

中川順一

諏訪書房代表、ライター。小野寺燃料非常勤取締役。1960年生まれのメタボ中年。

※このコラムは特定の健康法やダイエットを推奨あるいは否定するものではありません。

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