小野寺燃料

札幌の住まいと暮らしの情報誌「Sun Clover」vol.25
健康と平和~巷の健康法を調べてみる~【第14回】

脅し文句

 隠れて吸っていた高校生の頃のタバコには「健康のため吸いすぎに注意しましょう」とやさしく書いてあった。平成になって「あなたの健康を損なうおそれがありますので吸いすぎに注意しましょう」に変わり、12年前のある日、「喫煙は、あなたにとって肺がんの原因の一つとなります。疫学的な推計によると、喫煙者は肺がんにより死亡する危険性が非喫煙者に比べて約2倍から4倍高くなります」という文言に変わった。すごいことになったと思った。コンビニで売っているシュークリームの袋に「健康のため食べ過ぎに注意しましょう」と書いてあったら親切だが、「デブになるおそれがあります」と書いてあれば余計なお世話であり、「糖尿病で目が見えなくなる確率が5倍」とあれば、立派な脅しだ。そして、脅しに屈して10年前、タバコをやめた。

 昭和の頃は喫煙者天国であった。テレビに出てくる大人たちはみなタバコを吸っていて、それは格好いいと思ったから真似た。当時すでにタバコの害は語られていたが、タバコを吸うことの意味も大いに語られた。ストレス解消、気分転換、折れたタバコの吸い殻であなたのウソがわかるなど。

 しかし今や、タバコを吸うことは無意味どころか百害あって一利なし、死して屍拾うものなしと言われている。にも関わらず、いまだに禁煙できないという人は多い。それはなぜか。おそらく、苦しさを克服した勇気ある禁煙者たちが、世の中でそれほど尊敬されていないからではないか。

 先日も、なかなか禁煙できないという同世代の男に向かって、俺は禁煙を成し遂げたと自慢してみた。禁煙がいかに辛く、しかし自分との約束を守り抜いた俺はいかに立派だったかを語ったが、先方の反応は鈍い。ちっとも羨ましがらない。羨ましがられなければ自慢したことにならない。

 確かに、禁煙に成功したぜと自慢している相手が風采上がらぬポッコリお腹の中年であれば、何も羨む必要はない。禁煙した人間が急に若い女にモテだしたり、ゴルフが上達したりすれば、中年男はこぞって禁煙するであろう。それが無理でも、最低限、世の女たちは禁煙を達成した中年男を大切にすべきである。

 タバコをやめれば金が儲かり、妻が親切になり、そうならない場合は若いグラマーと再婚できて大統領になれるのであれば、世の男の大半は禁煙するだろう。

 いや待てよ、あの大統領のことだ、「喫煙のどこが悪い」とツイッターで呟くかもしれない。

中川順一
諏訪書房代表、ライター。小野寺燃料非常勤取締役。
1960 年生まれのメタボ中年

褒めることで健康になる!?

 「綺麗だね」と褒められた女性はますます綺麗になると言います。同様にダイエットも、褒めれば褒めるほどうまくいくという説(?)があります。

 美容と健康のためにとダイエットをはじめても、なかなか続かないという人も多いですが、それは結果が出るまでに時間がかかるから。だから、毎日、体重やお腹まわりの数字をチェックするだけではなく、頑張っている自分を誰かに褒めてもらったり、誰も褒めてくれないのなら、自分で声を出して褒めてみたりすると、モチベーションがアップし、辛いダイエットも続くということです。「頑張ってるね」「すごい!! 結果は必ず出るよ」「どんどん綺麗になっているよ」。前向きな褒め言葉をたくさん浴びましょう。

 同じことは禁煙でも応用できます。「タバコを我慢するあなたは偉い!」と声をかけてもらうか、自分で言う。褒められて伸びるのは、子供だけではないのです。
※このコラムは特定の健康法やダイエットを推奨あるいは否定するものではありません。