サンクローバーvol.49
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音が聴こえるJAZZ漫画CISUM漫画誌『ビッグコミッ※紹介したCDを抽選でプレゼントいたします。さらに、「Mr.Vee JayのJAZZナビ」をまとめた1冊『Mr.Vee JayのJAZZ雑記帳』が発行されました! ご希望の方は、p.17をご覧ください。北海道在住のJAZZ愛好家19『BLUE GIANT』上原ひろみ.馬場智章.石若駿.その他 発売元:ユニバーサルミュージックク』に連載中の「BLUE GIANT」。累計発行部数1,000万部を突破したジャズ漫画が2023年2月にアニメ映画化された。原作者は石塚真一。20代のときにアメリカでジャズに触れ、衝撃を受けて温めていた作品だ。 映画版は、主人公の宮本大が中3でジャズに心を打たれ、世界一のサックスジャズプレーヤーになる決意をして、国内最高のジャズクラブ「So BLUE東京」で演奏するまでの物語。漫画では、その後、大がヨーロッパに渡り、欧州最大級のジャズイベントに出演を果たすブルージャイアントシュプリーム編、アメリカでトリオを組み、さらに頂点をめざすエクスプローラー編と続いている。 「BLUE GIANT」は“音が聴こえてくる漫画”と評されているように、音楽シーンが圧倒的な画力で描かれている。また登場人物の真摯な姿が感動的で、数多くの漫画賞を受賞しているのも頷ける。映画化する際、原作者より「アニメだったらいい」と言われたそうだが、これが実写版だったら演奏にのめり込めないだろうし、テレビ版だったらあのライブシーンの迫力は伝わらないだろう。 監督は「モブサイコ100」シリーズや劇場版「名探偵コナンゼロの執行人」で注目を集めた立川譲。音楽は世界的ピアニストの上原ひろみが担当し、ピアニストの沢辺雪祈役のピアノを演奏している。大のサックスは、札幌ジュニアジャズスクール出身の馬場智章が担当。ドラムの玉田俊二役の演奏も同スクール出身の石若駿が担当していて、役の設定の初心者のドラミングに苦心されたようだ。 映画ではこの3人が熱く激しくぶつかり合う。世界一をめざして一日も欠かさずサックスを吹く大と、言葉より先に音を色として覚えた沢辺は「So BLUE東京」に10代で出演することをめざす。大の同級生である玉田は大学に進学するも目標を見出せない中、大の影響を受け一からドラムに打ち込む。2回観た人も多く、感動で涙するとネットで多くの方が呟いている。 今回紹介するCDはそのオリジナルサウンドトラック。「N.E.W」は上原が漫画を読み、聴こえてきた音を譜面化した。馬場のサックスが吠えまくる「Count On Me」では、上原のピアノが跳ねて椅子から立ち上がって弾く姿が目に浮かぶ。沢辺は「So BLUE東京」出演直前に車に撥ねられる。大と玉田2人の演奏となる「WE WILL」では石若のドラムが炸裂。「FIRST NOTE」は、「So BLUE東京」でのアンコール曲で、熱気が伝わってくる。あなたも楽器を始めたくなるかも……。のMr.Vee JayJAZZナビ

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