SunClover48号
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Question第37回たちが体調不良を起こしたとき、その病気が何なのか判断がつかないと、まず何科の病院に行けばいいのかわからなくなってしまいますよね。病院には内科、皮膚科、精神科、外科、整形外科、耳鼻咽喉科など、さまざまな診療科があります。さらに、たとえば内科の場合では、神経内科、呼吸器内科、心療内科など細かく枝分かれしています。相談できるかかりつけ医がおらず、どうしたらいいかわからないという場合は、大病院の総合診療科が活用されています。専門分野にとらわれず総合的に全身を診るとともに、たくさんある診療科の窓口となり、専門の診療科を判断し、紹介してくれます。たとえば、発熱があるけれど何が原因なのかわからないときや、健康診断で異常が出たけれど、どの診療科にかかったらいいかわからないときなども、病気や体調不良で医療機関にかかろうとする場合、多くの人はまずインターネットで調べたり、看板に書かれた診療科を見て、受診する医療機関を選択していると思います。複数の診療科が表示されている医療機関もありますが、医師が1人の場合、得意としているものを最初に書いている診療科が多いようです。その病院が何科であるかは、医師自身が専門領域や得意分野、地域のニーズに合わせて決めているのです。総合診療科に相談することができます。また近ごろでは、スマートフォンやパソコンを使って、インターネット上で受診できるオンライン診療に力を入れる医療機関も増えています。通院のための移動時間や、待ち時間がなくなるうえに、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からも有効なため、今後もさらに広がっていくことが考えられます。いざというときのために、やり方を調べたり、覚えておくといいかもしれませんね。受診する診療科がわからないときには、まずかかりつけ医に相談してみましょう。必要に応じて、適切な医療機関を紹介してくれるはずです。この連載では、以前よりかかりつけ医を持つことをおすすめしています。かかりつけ医は内科医のイメージがありますが、自分が信頼できる医師であれば、どの診療科でも大丈夫です。また1人に決める必要もありませんので、ぜひご検討ください。なぜなに病院ふむふむ医療病院・医療については、松井宏夫監修の書籍『最新 病院のすべて 気になる医療業界をまるごと図解』(学研)でもっと詳しく!松井宏夫 (まつい・ひろお) 1974年、中央大学卒業。日本ドキュメント・フィルム助監督、週刊サンケイ記者を経てフリージャーナリストに。1991年『名医名鑑』を日本工業新聞社から出版。その後、5冊の名医本が続けて大ベストセラーに。名医本のパイオニアであるとともに、最先端医療など医療全般をわかりやすく解説。テレビの健康番組『たけしの家庭の医学』の監修(~2020年3月)、ラジオ、新聞、週刊誌、講演などで幅広く活躍している。日本医学ジャーナリスト協会副会長、日本肥満症予防協会理事。TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』内の「日本全国8時です」(毎月曜8:00~)に出演、病気や健康について親しみやすく解説(2014年10月~2020年3月)。12体調が悪いとき、何科に行けばいいのかわからないことがあります。医療ジャーナリスト松井宏夫の私どの診療科を選べばいい?

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