SunClover47号
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注目!「貴族の青い血」は高貴な血筋や身分の比喩で、静脈がはっきりと青く見えるほど肌の色が白い様子(肉体労働が不要)から生まれました。また「青筋を立てる」など、古今東西で青いと表現される静脈ですが、立命館大学で実際に測定してみたところやや黄色がかった灰色で、肌の色(うすだいだい)の補色が青緑であることから起こる錯視(視覚における錯覚)とわかりました。静脈が青く見えるのも補色のしわざだった! 医色白4緑または青が採用されています。これは補色残像という色に対する人の目の仕組みが要因です。人は色を見ると自動的にその補色(色相環で正反対に位置する色)を生成するため、手術中、赤い術野を見続ける外科医は、白い面を見ると赤の補色の青緑色がぼんやりと浮かぶという補色残像に者のイメージといえば白衣ですが、手術着には白ではなく悩まされます。これは、一瞬一秒を争う手術の中では致命的なミスにつながりかねません。緑または青の手術着は、この捕色残像をやわらげ手術の効率を上げています。この補色残像は、商品の売り場などでも重要な視点です。白いリネン類を売るお店の壁を青くしたら、リネン類はすべて黄ばんで見え、よくない印象を与えてしまいます。スでは仕事の質やスピードが落ち、うつ病の発症率が高いことがわかっています。そのため、オフィスにはたくさんの色を取り入れることを推奨している専門家もいます。入り口の赤は来訪者に企業の勢いを感じさせ、休憩室には落ち着かせる効果のある青を使い、血圧を整える緑の観葉植物を置くのも効果的です。対して、白が効率を上げるのは引っ越しの段ボール。同じ重量でも、薄茶より白い段ボールの方が軽そうに見える効果があり、作業効率が上が場合にその中間の色に見える同化現象がよく知られています。みかんが赤いネットで売られていることがありますが、これはこの錯視(同化現象)を利用したもの。みかんの色(オレンジ)とネットの色(赤)が同化して見えることにより、ネットに入れない状態よりさらに熟れておいしそはオフィスでも多用されていますが、残念ながら白いオフィの錯視(視覚における錯覚)では、異なる2色が隣接したります。また、青には感情を穏やかにする効果があり、とくに濃い青は誠意を感じやすい色です。男性は濃紺のネクタイ、女性は濃紺のシンプルなスーツを用意しておくと、謝罪の場などで役立ちます。うに見せる効果があります。オクラが緑のネットに、ニンニクが白いネットに入っているのも同じ理由です。また、色には面積効果があり、同じ色でも色が占める面積が広い方が、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く感じます。そのため、壁紙やカーテンなどを色見本から選ぶときは、なるべく大きめの色見本から選ぶとよいでしょう。手術着の色が万国共通な理由白過ぎるオフィスは生産性が上がらないネットに入ったみかんがおいしそうに見える理由

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