SunClover47号
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本と映画飯やおやつを食べるとき、 欠かせないのがお茶。日本人といえば緑茶のイメージがありますが、脂っこいものを食べるときは烏龍茶、甘い洋菓子のおともは紅茶など、食べ物やシーンによって、飲むお茶を変えることも少なくありません。これらのお茶は味や香り、色に違いがありますが、実はすべて同じ茶葉が原料。発酵度の違いで、仕上がりが変わってくるのです。日本でよく飲まれる緑茶は“不発酵茶”といって、まったく発酵させていないお茶です。中国産が有名な烏龍茶は“半発酵茶”。発酵を途中で止めることでできるお茶です。そしてインドが最大の生産国である紅茶は“発酵茶”。茶葉を完全に発酵させたお茶になります。日本では時代によってお茶のブームがあり、たとえば1970年代、ピンク・レディーが「美容のために飲んでいる」と語ったことから、烏龍茶が爆発的な人気になったりしました。1990年ごろからは“お茶は買うもの”という意識が定着。ペットボトルでお茶を飲むことが当たり前となり、近ごろは急須でお茶を淹れることができない若者も増えているのだとか!?ちなみに、夏に冷やしておいしい麦茶の原料は茶葉でなく大麦の種子なので、厳密にはお茶ではありません。    ごくらし すまい たてもの人にとって欠かすことのできない「くらし・すまい・たてもの」を通じて、本や映画を紹介します。から見る夜に星を放つ窪美澄文藝春秋参考価格:1,540円(税込)帝一の國監督:永井聡出演:菅田将暉参考価格:7,480円(税込)16BOOKSMOVIES 小学4年生の“僕”は、新しい母・渚さんのことを「お母さん」と呼べずにいた。ある日、帰宅すると鍵が閉まっていて家に入れなかった。渚さんが弟を寝かしつけたまま、家を締め切っていたようで……(「星の随に」)。▲ココに注目!………………………………… 人と人の別れと出会いを描いた短編集。コロナ禍を生きる人々を描いた作品もあり、今の私たちの生活に溶け込む優しい物語です。第167回直木賞受賞作。 帝一の目標は、総理大臣になり自分の国をつくること。そのためには、まず国内屈指の名門校・海帝高校の生徒会長に選ばれなければならない。入学してすぐ、帝一は綿密な計画を立てていくが……。▲ココに注目!………………………………… エリート高校を舞台に、個性豊かなエリート学生たちの生徒会長選の戦いを描いた本作。校舎や帝一の家など、昭和レトロな建物が多く目にも楽しい作品です。暮らしにまつわる エトセトラ今日はどのお茶にする?

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