小野寺燃料

札幌の住まいと暮らしの情報誌「Sun Clover」vol.29
健康と平和~巷の健康法を調べてみる~【第18回】

コブトリ爺さん

 右の手首に瘤のようなものができた。いつできたのかわからない。痛くないから気がつかなかった。妻に見せると、「それ、でんぐりごんじゃない」と言う。「でんぐりごん」って何だ、と急いでGoogle検索すると「もしかして、がんぐりおん?」と聞いてきた。Ok、Google。AIが進化すれば夫婦のコミュニケーションはもっと円滑になるだろう。

 ガングリオンとは関節の近くにできる良性腫瘍で、放っておいても命にかかわることはないらしい。若い女性によく見られ、昔は修道女がよくなったので「聖書ダコ」ともいったらしい。俺って神聖なのかしら。

 サイトの記事をいろいろ読んでみたが、命の心配はないがはっきりとした原因はわかっていないらしい。気になるが身体にメスを入れるのは嫌だ。鬼の前で踊ればきれいに取ってくれるかもしれないと、小太り爺は思うのであった。

 でんぐりであろうががんぐりであろうが、良性であれば心配ない。心配なのは悪性腫瘍、つまりがんである。がんと書くか、ガンと表記するか、癌とするか、どれにしても怖いことにかわりがない。

 聞くところによると、がんは体内でほぼ毎日発生しているらしい。体内に入る発がん物質や活性酸素などさまざまなものの影響で遺伝子は傷つき、突然変異した細胞が出現する。これががんのモトになるわけだが、ふつうは体の免疫力により、それは排除される。ところが免疫力が落ちていると細胞の異常が見落とされ、それが分裂を繰り返して腫瘍となり、がんを発症するのだそうだ。免疫力向上ががん予防のカギだ。

 以前、ある人から「免疫力は意志によって高めることができる」と聞いた。その人は破産を経験した人で、儲かっている時に結婚した若い妻と小さな子供がいた。破産により健康保険にも入っていないので自分も家族も病気になったら大変だ。だから常に、「自分たちはウィルスなんかに負けない」と念じているのだそうだ。そんなことを言っても子供は無理だろうと思うが、そうではない。

 ふつう子供が怪我をすると、親は「大丈夫。痛くない、痛くない」と言って安心させる。ところがその人は子供が血を流したりしていると、小さな傷でも「大変だ、死ぬぞ」と言う。子供は驚いて「わーん、死にたくない」と泣く。そうすると「死にたくない」という強い気持ちが免疫力を高め、傷の治りが早まるのだそうだ。なるほど。

 イヤなことがあってクヨクヨしていると病気になる。気力が衰えると免疫力が落ちるのだ。イヤなことがあった日は、「わーん、死にたくない」と泣くに限る。そう小太り爺は思うのであった。

中川順一
諏訪書房代表、ライター。小野寺燃料非常勤取締役。
1960 年生まれのメタボ中年。

ちょいデブのダイエット

 「ダイエットでむやみに痩せるよりも、ちょいデブの方が長生きする」という、ダイエットで苦しむ人々への朗報があります。国立がん研究センターが35万人以上のデータをもとに肥満度と死亡リスクを調べたところ、男性の死亡リスクではBMI25~27の範囲が最低という結果になっています。BMIとは肥満度を表す体格指数で、「体重(kg)÷身長(メートル)の2乗」で計算。日本肥満学会では「22」を標準とし、25以上を「肥満」と定義している。つまり「25~27」は、ちょいデブ。ただし、あくまでも「ちょい」で、その目安は、腹囲がヒップよりも細いこと。  過度なダイエットで必要な栄養が得られなければ、当然、免疫力が落ちます。適度な皮下脂肪は、身体を守るのに不可欠。痩せることにこだわらず、筋力や体力維持・向上に努めましょう。
※このコラムは特定の健康法やダイエットを推奨あるいは否定するものではありません。