小野寺燃料

札幌の住まいと暮らしの情報誌「Sun Clover」vol.26
健康と平和~巷の健康法を調べてみる~【第15回】

脅し文句

 小学生5年生の時、祖父とテレビを見ているとアメリカ人が大きなステーキを食べた後、ソフトクリームをペロリと食べた。「あんなに食う奴らと戦争をして勝てるはずがない」と1900年生まれの祖父が言ったので、「イタリア人だってたくさん食べるよ」と生意気言ったら、「あんまり食べると馬鹿になる」と呟いた。「食うことや女のことばかり考えているような男になるな」とも祖父は言ったが、教えはなかなか守れなかった。

 85歳まで生きた祖父の趣味は散歩だった。「歩くことは健康に良く、長寿の秘訣だ」と言う。「だったら電車もバスもなく、歩いてばかりいた江戸時代の人の寿命が短かったのはなぜだ」と質問したら、「そういうことばかり言う奴は出世しない。年寄りが何か言ったら、そうですねと言えばいい」と叱られた。教えはなかなか守れなかった。その頃、毎週月曜日の夜は、祖父と一緒に『水戸黄門』を観た。黄門様はいつもあちこちに歩いて出かけていた。あの頃刷り込まれたのか、いまでもテクテク長い道のりを歩くときは、木下忠司の音楽が頭の中を流れる。泣くのが嫌なら、さぁ歩け。

 水戸黄門は歩いてどこまでも行った。四国の高松藩、九州の薩摩藩、越後の縮緬問屋、北海道にも2、3度行っている。事件がない日は歩いている。歩きながら、助さんも聞きなさい、格さんも聞きなさいと話している。老人の歩幅に合わせ、しかも年寄りの毎回同じ長い話を聞いている助さん格さんも大変だ。2人は藩の勘定方あたりから西山荘に、御老公付き秘書官として出向している。警護も担当し、陳情にはFAXで回答する。さらに御老公のご活躍をiPadで撮影し、Facebookにアップするお仕事もあるのだろう。

 老人の相手は大変だ。時には、ずっと話しかけられて返事をするのが面倒になって聞こえないふりをする。それを察した黄門様も、少し話すのをやめる。年寄りも若い奴に気を遣うのである。黙って歩きながら何を考えるのか。柳沢吉保の悪事を暴き、将軍家の安泰と庶民の安寧を図るにはどうすべきか。茶屋でいつまでも団子を食っているので黙って置いてきぼりにした八兵衛が追い付いたら、今度はどんなふうにして驚かしてやろうか。前回の立ち回りでチラリと見えた由美かおるの太腿。今日は何時頃に入浴シーンか。

 健康で長生きするためには、歩くだけでは駄目である。一人暮らしの老人の認知症リスクが高いというから、常に人とコミュニケーションを持たねばならない。シャイにならず話しかけよう。そして、いくつになっても目的意識を持ち、頭を使い、適度にスケベであることも大切だ。適度にだよ。

中川順一
諏訪書房代表、ライター。小野寺燃料非常勤取締役。
1960 年生まれのメタボ中年

夜のウォーキング

 健康維持やダイエットに良いと言われるウォーキング。効果を上げるには、ただ漫然と歩くのではなく、多少は早歩きを意識した方が良いようです。もちろん、ハアハアいうほど急ぐと長続きしません。踏み出しは親指、着地はかかと、そして腕を大きく振るようにして歩くと、いつもより少し早歩きになります。

 運動で脂肪が燃焼されるのは、開始20分後からと言われます。ダイエットが目的なら、20分を超える2~3kmを最低目安に、歩く時間よりも距離をしっかり定めた方が良いとされています。

 ウォーキングは朝や昼よりも、夜の方が良いという説があります。ウォーキングには脳のリフレッシュ効果があり、1日のストレスの解消も期待できます。また適度な疲労は質の良い眠りにつながり、健康維持に良いということ。朝の運動は「早朝高血圧」を招きやすく、夏などは昼の炎天下のウォーキングは熱中症の心配があります。そのようなことから、ウォーキングには夜が良いと言われているのです。ただし、夜のウォーキングやジョギングの際は、不審者に間違われないようコースや服装などに注意しましょう。
※このコラムは特定の健康法やダイエットを推奨あるいは否定するものではありません。