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安全な住まいのために 段差をなくす


家の中の段差で足の小指を打った……誰でも、一度は経験したことがあるでしょう。玄関や敷居のちょっとした段差でつまづくことはよくあります。そして、加齢とともにそれが増えてしまい、しかも骨折などの思わぬケガにつながることもあります。お年寄りと同居されている方はもちろん、まだお元気な方も、将来に備えて住宅内の段差をチェックし、改善しておきましょう



意外と多い家の中の「危険」

家の中には「段差」がたくさんあります。
どこの家にもある「段差」と改善方法をご紹介しましょう。

敷居
 敷居の段差にはスロープを取り付けます。5~6センチの高さなら底辺が10センチ程度のスロープが、車椅子などにも対応できます。スロープは市販のものもありますが、高さが合わないときは板などで製作します。
 工事で敷居を撤去する際は、敷居を引き抜き、仕上げ材で補修することになります。

玄関やアプローチ






 玄関やアプローチの段差には、コンクリートなどでスロープを作りましょう。雨などで濡れたときに滑りやすくならないよう配慮することも大切です。スロープの幅は車椅子の幅を考慮して設計しておきます。

浴室
 リーズナブルに改善するなら、風呂すのこを敷き詰めること。入り口との段差がなくなるだけでなく、浴槽をまたぐ高さも低くなり、入浴が楽になります(浴槽を少し浅くするために、浴槽内にも工夫が必要)。
 思い切ってリフォームする場合は、バリアフリー仕様のユニットバスを採用しましょう。出入り口の段差が解消するだけでなく、入り口を広げることもできます。
 介護のことを考慮するならば、入り口は3枚引き戸が便利です。


歳をとれば、段差でつまづくのは当然!?

 最近、段差でつまづくことが増えた……そう感じたら、残念ながら老化の兆しと考えましょう。少しの段差でつまづいたり転んだりするのは、筋力が落ちている証拠です。足の筋力が落ち、自分で思っているようには足があがっていない、ということが増えているのです。  加齢による筋力の低下はやむを得ない面がありますが、運動不足やビタミン不足が原因での筋力低下は予防できますし、そのことで老化を遅らせることもできます。
 運動不足を補うためには、自宅でも簡単に行えるスクワットや、息の上がらない簡単な運動を心がけましょう。毎日欠かさず続けることが大切です。また、骨や、弱くなった筋肉を活性化させるビタミンDの摂取もお勧めです。
 でも、やはり大切なのは、老化・筋力低下は必ず訪れるということを家族全員が理解し、家の中の危険な箇所を改善していくことにあります。




段差以外にも改善しておきたいところ


滑りの防止

 床材は、滑りにくいものに変更しましょう。居室は畳敷よりも板製、ビニル系床材等のほうが滑りにくくなります。浴室の床材は滑りにくいものに変更するか、滑り止めマットを置きましょう。そして日常的には、使用後、浴室の石鹸やシャンプーをよく流すよう心がけましょう。
 戸外の通路も、雨の日の状態を確認し、滑り止めや滑りにくい舗装材を採用したいものです。



洋式トイレへの変更

 建築基準法の換気の規定では、「居室の容積の半分の空気」が1時間単位で入れ替わることが条件となっています。この条件を満たすために、最近10年の間に建築された住宅は、建物内の給気、排気のいずれか、または両方が強制的にされる自動運転の設備が取り付けられています。




開き戸から引き戸へ

 室間のドア、開き戸は、可能なら引き戸に変更しましょう。狭い場所で開閉スペースが必要な開き戸に比べ、出入りが楽になるからです。車椅子を使用するようになれば、なおさらです。もちろん、引き戸には敷居をつけません。





手すりの設置

 歳をとるとちょっとした場所でも手すりがあると便利に感じるものです。廊下、トイレ、浴室、玄関、玄関から道路までの通路等々。
 手すりの形状には、二段式、縦付け、横付けなどがあります。手すりには体重が一気にかかります。素人による中途半端な取り付けはかえって危険です。取り付けは専門業者に任せましょう。